のんちゃんのキーホルダー
のんちゃんの胸元にあるキーホルダー。学校の技術の時間にののが先生と一緒に製作してきたものです。斜めのストライプの板の上にギターの飾りがビス留めされています。
ギターはかわいいアコースティックタイプでボディーにNONOと刻印されています。ののが持ってきたキットの説明書を見ると、シリコンで型を取り、それを木枠にはめ、ハンダを流し込んで作ったようです。
中学校の技術の教材もなかなかおもしろいものがありますねえ。素敵なハイセンスな作品です。
ののに見せるとにや~とします。言葉は出ませんが、作業の様子を思い浮かべているのかもしれませんね。笑
特別支援の子どもの中でも特に肢体不自由の子どもは、こういったときに、自分で作業できることはほとんどありません。特にののの場合は、指先が弱々しく動く程度です。細かい作業や力仕事など無理な話です。
ということは、このかっこいいキーホルダーも、のののそばについてくれた先生や、友達が手を貸してくれながら…というか、ほとんど、その方達が作ったものだと言えるかもしれませんね。笑
今までたくさんの作品をののは持ち帰ってきました。先生方が工夫して、ののにも参加できそうなところを用意してくれたのがわかる作品もあったり…。特別支援の先生方は目の前の子どものわずかな可能性に光を当て、作業や学習、教材を工夫してくれます。とてもありがたいことです。
今回の作品では、シリコンに型枠のラインを入れるところを手を持ってもらってやったかもしれません。また、シリコンのカットするときに一緒にカッターを持ってくれたかもしれません。できあがったギターの飾りをとめるとき、一緒にドライバーを持ったかもしれません。
力を入れているのは先生で、ののではありません。でも、ののの顔はきっと笑っていると思います。
同じ時間を友達と共有し、同じ教材に友達と一緒にむかい、同じように作品の仕上がりを期待しながら作業したに違いありません。
シリコンにハンダが流れていき、冷えて固まって、木枠をはずすときのワクワク感。ののも一緒になって味わったはずです。そして、出てきたギターの飾りを見て、笑顔で声をあげたに違いありません。
できることを探してその力を伸ばす。そのために、これは無理と判断し、別教材、別空間、別時間に活動する。これも特別支援教育です。そうしなければいけない課題や目標もありますね。
でも、ののに限らず、特別支援の子ども達が、友達と一緒に同じ目標に向かって、たくさんの手助けを受けながら、活動すること。これも大切な特別支援教育です。
ののに作業させるのは大変だろうなあといつも思います。先生方の苦労が目に見えます。でもこうやって、できあがった作品とののの笑顔を見るたびに、ののは幸せだなあと思います。地元の中学校がこんなにも熱心で、こんなにもののの特性を理解してくれて、あたたかい先生と優しい友達に囲まれて本当に幸せですね。
その中学校ともあと5ヶ月。キーホルダーを手に取り眺めながら嬉しさと寂しさの入り交じった気持ちがこみ上げてきました。
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